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活動レポート

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かんきょう講演会「サクラと日本人~日本の文化を醸す桜の本質」

               ※サクラに誘われたような満席の講演会会場

開催日時:令和6年3月22日(金)10:00~12:00

開催場所:高井戸地域区民センター第1・2集会室

講  師:樹木医 和田 博幸  氏

参加人数:81名

 

1961年群馬県高崎市生まれ。東京農大農学部農芸化学科卒、日本花の会特任研究員。桜の樹木医として、山高神代桜、熱海糸川遊歩道の桜等、花のまちづくりや桜の名所づくりに従事されてきた和田博幸氏をお招きしての講演会。

元日の能登半島地震やコロナ後の閉塞感もあって年明けから何となく暗い雰囲気が漂う中、人々は明るさを桜に託したのでしょうか、講演会のタイトル「サクラと日本人」を彷彿とさせる会場は、収容人員満席でした。

桜は、原種ヒマラヤザクラがネパールから日本へ伝わったとされ、寒さを乗り越えながらの開花が共感を得るのでしょうか。桜は、それぞれの時代を象徴・反映する花として時代とともにありました。

桜の咲き具合で稲の豊作を占う縄文時代に始り、紫宸殿前の中国文化の象徴の「梅」から日本文化の「桜」へと転換された平安時代、権力者とともに花見が持てはやされた安土・桃山時代。江戸時代では庶民と権力者の花見が一緒になって花見の名所が作られ、明治から昭和・戦後にかけては、国威高揚の軍国主義から戦後復興のシンボルへと桜を愛でる変遷の歴史は興味を持ちました。

講演会により桜の新たな見方・楽しみがまた一つ増えたように思えました。(みどり事業委員会:F.T)


>※当日のチラシはこちら

会場風景

※いろいろなサクラの特徴をあげながら

多くの野生種・園芸品種の桜に魅せられながら

自然の野山に咲き誇るヤマザクラ

※配布資料から

自然の野山に咲くヤマザクラは日本の桜の原点です。

平安時代、当時文化の中心であった中国からの「梅」に代わって日本の象徴する「ヤマザクラ」が御所の紫宸殿の左近に植えられました。

万葉集など古来から多くの歌に詠まれてきました

※配布資料から

桜は古事記や万葉集に、古来から多くの人に詠われてきました。

時代を象徴する花として、その時代の人々の心の中に息づいてきました。

日本の各地でみられる桜

※配布資料から

日本各地のヤマザクラ・オオシマザクラ等の野生の桜や、御室有明・ソメイヨシノ・一葉等、栽培品種の桜の種類が紹介されました。

日本の野生種の桜 10種

※配布資料から

日本の野生種の桜は、ヤマザクラ・オオシマザクラ・カスミザクラ・オオヤマザクラ・エドヒガン・マメザクラ・タカネザクラ・チョウジザクラ・ミヤマザクラ・クマノザクラの10種類。クマノザクラは2018年に野生種として認定されました。


※現代において桜を保全する意識の必要性