活動レポート
「講座 ・観察会・見学会」活動レポート 実施の様子一覧
入間エコツアー
(図画出典:入間市HP http://www.city.iruma.saitama.jp/midori_sizen/yatano_izumi.html)
場所:平成26年9月30日(火)
講師:杉並ネイチャー7
淀川 正進 氏 他
行程:西武池袋線元加治駅(集合)→円照寺→上橋と大ケヤキ→入間川→牛群地形と露頭→白髭神社(休憩)→谷田の泉→ハケの森→西武地区体育館(昼食)→山王塚→野田河川公園→アミーゴ(休憩)→清水橋湧水→西武池袋線仏子線(解散) (全行程6km)
9月末日とは思えない暑さ(入間市最高気温:29.4℃)だったものの、素晴らしい秋晴れに恵まれ、定員を上回る申し込みにより24名がツアーに参加しました。
今回のエコツアーは、入間川と、その扇状地の河岸段丘や湧水・湿地、さらに寺社や石仏などを訪ね、入間川中流域の自然と文化を楽しみ、自然環境の保全についても考えるというものでした。
円照寺
平安初期に創建されたと言われ、鎌倉時代の武蔵武士の加治氏の菩提寺です。武蔵野七福神の一つでもあります。
豊富な水量の湧水があり、それが流れ込む弁天池にはスイレンやコウホネが咲きます。この湧水はハケ下ではなく地下水の水脈から出ています。
鯉が水面を揺らす風情のある池に、参加者一同見入りました。
入間川
円照寺の南側を流れる入間川は、秩父山地に源を発し川越市で荒川に注ぎます。荒川の支流としては最長です。入間川は飯能付近で山から流れ出て扇状地を形成します。入間川が長い時間をかけてその川岸を削り取ったことにより、崖(ハケ)が形成され何段もの段状の地形が残りました。これを段丘といいます。
この時期の入間川はアユ釣りで知られ、ヤマベの稚魚群もはっきり見られるほどきれいな水質が保持されていました。
牛群地形
入間川沿いの粘土質層(仏子層)は比較的柔らかいため、川底が土砂を含む水流に削られやすく、凸凹のある筋状の形状を残します。削り残った細長い高まりが牛の群れのように見えることから、牛群地形と名づけられています。
谷田の泉
この辺りの入間川の河川段丘は二段になっており、上段の丘陵から谷田の泉が湧き出しています。周辺には斜面林・草地・湿地・湧水など多様な環境があり、多くの動植物が生育・生息しており、植物は460種にも及びます。湧水の流れには稀少なカワモズクが生え、ホトケドジョウなど貴重な生きものも見られます。
野田河川公園~清水橋湧水~
河川段丘の河川敷の崖下には数か所に湧水があり、そのひとつは崖から瀧のように流れ落ちています。水路は河川敷に流れ湧水池に注ぎます。
参加者たちは清涼な湧水に手を浸し、感想を話し合いながら、充実したツアーを締めくくりました。