NPO法人すぎなみ環境ネットワーク

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すぎなみの息づく緑で草木染め

すぎなみの息づく緑で草木染め
~初冬の色を染める~
日時:平成24年12月1日
場所:あんさんぶる荻窪
講師:横山ひろこ 氏・小枝のフレディ代表

すぎなみ環境情報館では、毎年2回実施している人気の講座です。
毎回、すぎなみに息づく季節の草木を使って染め、区民の皆様に身近にある自然の恵みを感じていただいています。
今季は、もっこく(厚皮木)の剪定枝を利用しました。シルクのスカーフを染めると深みのある落ち着いたベージュピンクになりました。

自然の色をいただく

もっこくの枝です。

同じ植物でも、季節によって色が違う草木染め。
講師の横山先生は、今日はどんな色を自然からいただけるのだろうと毎回ワクワク楽しみながら20年ほど草木染めを続けていらっしゃるそうです。

もっこく(厚皮木): つばき科の常緑高木。暖地の海岸に自生、又庭園にも植栽される。
高さ約6メートル。葉は厚く光沢がある。
夏、枝上に白色5弁の小花を開き、実は球状。熟すと赤い種子を露出。
材は、櫛、床柱用。樹皮は、褐色染料の原料。
八丈島では、魚網を染めるのに用いた。

剪定枝を煮出します。

煮出すと良い香りがしました。

スカーフの約5倍のもっこくの枝葉をたっぷりのお湯に入れ、20分ほど煮て漉し、染液をつくります。

染める手順

染液は最初は淡い黄色でした。

シルクのスカーフを染液に入れ、10分ほど動かしながら浸します。アルミを溶かした媒染液の中で同じように10分ほど浸します。水洗いしたスカーフを温め直した染液に約10分浸します。もう一度、水洗いして終了です。

染まった色をみて媒染を決めました。

赤味が強くなりました。

媒染は、毎回2種類、鉄(おはぐろ)とアルミ(みょうばん)を用意しています。今日は、煮出した直後は黄色だった染液が空気に触れて、だんだん赤味が強くなり、染まったスカーフの色も赤味を帯びていました。その赤味を活かすよう、媒染はアルミ(みょうばん)にしました。

色見本帳

毛糸と原毛の色見本帳

また、草木染めをするときは、色見本を作っておくと良いそうです。
講座では、先生方が作成した、杉並の草木で染めたウールの毛糸と原毛の色見本帳を、皆様に見ていただきました。
季節や媒染での色の変化が一目瞭然です。