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活動レポート

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かんきょう講演会「日本の森林の今を考える!」

                        ※講師の太田猛彦先生

開催日時:令和2年1月18日(土)午前10時~12時 
開催場所:環境活動推進センター 3階 講座室
講  師:東京大学名誉教授 太田 猛彦(おおた たけひこ)氏
参加人数:37名

講師の太田 猛彦先生は森林環境学と治山・砂防の専門家で、森林の長い歴史を通じて自然環境の中で森林が果たしてきた役割をお話しいただきました。
当日は、みぞれ交じりの寒い日でしたが37名もの参加者があり、先生の斬新かつ熱のこもった講演に予定の2時間はあっという間に過ぎていきました。


>※講座のチラシはこちら

日本の森林の特徴と現状

※日本の温帯森林

温帯でプレートの端に位置する日本は、土地が隆起し、山に豊かな森林が形成されてきました。その森林資源を燃料や建築材、肥料などに有効に活用してきました。
そのため、化石燃料や輸入材にとって代わられるほんの50年前までは、日本の山林は「はげ山」でした。今、私たちが目にする緑でいっぱいの山々は戦後の植林事業の努力の成果といえます。
治山・砂防技術が発達したことで土砂崩れは減った一方、生活様式の変化や高齢化等により、山林は荒廃しました。そして里山の奥山化で人里に降りてきたクマ、イノシシやシカなどによる獣害のニュースを最近よく目にするようになりました。また、土砂崩れが減った結果、川から砂が消え、それにより海岸線は後退しているという現状もあります。

これからの森林

※森林の循環利用

森林が利用されなくなり、日本の森林は飽和状態にあるといえます。
石油などの地下資源の利用をやめて、木材を有効に利用していくことが日本の自然を守り、循環型社会の実現につながります。
日本人の文化・民族性は長い間の森林との関わりで形成され、それは、日本人の「こころ」にも及んでいるという先生の博識にも触れられた講演会でした。

太田先生の著書

写真は太田猛彦先生の著書「森林飽和-国土の変貌を考える」NHKブックス(2012年発行)


※講演会の様子⓵

※講演会の様子⓶