活動レポート
「講演会」活動レポート 実施の様子一覧
「エネルギーを使わない暮らし方」かんきょう講演会
平成26年9月20日(土)あんさんぶる荻窪4階 第1~3教室
講師: エクセルギーハウス.net代表、建築家
黒岩 哲彦(くろいわあきひこ) 氏
地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの発生を抑えるために「エネルギーを使わない暮らし方」を考えます。
エネルギーを転換する
この講演会は最新の省エネ方法が聞けるのかと期待した方が多かったのではないでしょうか。当日は「エネルギー」を見直すことを主にお話いただきました。
これからのエネルギーを考えるには、エクセルギー(物理学的には有効エネルギー)の視点が重要とのことです。
エクセルギーは、「拡散という現象を引き起こす能力、広がり散りを引き起こす能力」とされています。(槌田 敦『熱学外論』(朝倉書店 1992年)/(宿谷昌則『エクセルギーと環境の理論』2010年)
黒岩先生からは、「拡散」を「散らかっていく」などの表現で、具体例をあげて、分かりやすく説明がありました。聞きなれない概念ですが、参加者が真剣に耳をかたむける熱気に満ちた講演会でした。
詳しくは、黒岩先生の御著書『エクセルギーハウスをつくろう』(コモンズ2014年)をご覧ください。
エクセルギーハウス
エクセルギーハウスの例として、「雨デモ風デモハウス」(小金井市の環境配慮型住宅)の紹介がありました。
自然エネルギーの雨・風・太陽光を利用して、快適な住居環境とエネルギーの自立を目指しています。
暖房は太陽熱温水による床下からの放熱、冷房は天井裏水分蒸発と床下雨水の冷却によるものです。
人体に負担の少ない輻射(ふくしゃ)による快適な空間を得ています。
エネルギーの自立のためには、雨水・風・太陽熱の利用により、商業エネルギーをほとんど使用しないそうです。
「雨デモ風デモハウス」のウエブサイトは、http://homepage2.nifty.com/architecta/page037.html
古来の日本家屋を見直そう
参加者からの質問に熱心にお答えいただきました。
新築やリフォームについての質問がありました。
日本家屋は古来、風の通り道を考えて作られています。
これから改築を計画している方は、先人の知恵を現代に生かすことを考えてみてはいかがでしょうか。